掃き溜めの落書き

赴くままの連辞

個人的まとめ 2023年3月 下旬

 上旬から始めろよと言いたくなりますが。

大学

 数少ない友人の一人と久しぶりに大学に行く機会がありました。偶然にも新入生の入学手続の日程のど真ん中で、構内にはこれから始まる輝かしい学生生活に胸を膨らませるぴかぴかの一年生が闊歩していました。人間希望がないと生きられないものですから、現実にホログラムをかけて思考をねじ曲げるのは得意なわけです。多くの場合それは意識的なモノなんですけど、たまに無意識の下で行われるタイプのやつもあって、この度の大学への希望はこの類です。少なくとも私は、自分が行きたい大学が優れたものでないと嫌になるので、勝手に自分が望むタイプの大学であると決めつけていました。その幻想が砕けるのは時間の問題でしたが。

 本大学の入学手続にはトラップがあります。入学手続を終えて順路に従いながら歩いていくと、待ち受けているのは新歓の賑やかな列! ビラを配りながらあれやこれや言っている場所に希望を見出せるなら御の字なのですが、私個人はその部類ではない。普段から話しかけられることに慣れていない上に、さらにはほとんどサークルに入るつもりもない人間がそこに放り出されると、こちらとしては甚だしく不快な気分になる上に、話しかけてきた側としてもはなから入る気がない人間に時間を費やすという、Lose-Loseな会話がそこで発生するわけです。それに耐えかねた当時の私は立ち入り禁止を横切って大学を後にしたのでした。

ギター

 人と多すぎる関わりを持つと辛いので、一人で没頭できるような趣味が必要だとかねてより感じていました。少し前までチェスを指すことが多かったのですが、負けると腹が立つのを嫌に感じて最近は落ち着いています。終盤の入り口らへんで間違えて悪くすることがとてもとても多く、その度にとても嫌な気分になっていました。趣味でストレスを獲得するとはなんと本末転倒なことか。

 そこでギターを趣味程度に楽しむことにしました。高校生の時に何かに憧れて買ったエレキギターが部屋にほっぽり出されているのを問題視する声が以前より挙がっていたのですが、音楽をもっとわかったほうがいいだろうという強い希望により、やっと重い腰をあげる決断に至りました。何事も初心者中の初心者の時って何やっても楽しいですよね、今がその感じです。簡単なことをやっているだけなのに非常に大きな喜びを得られる、コストパフォーマンスが大きい時期です。浅瀬で水を掛け合っている間は楽しいものが、海に潜り始めるとその深さに圧倒されて楽しめなくなるとはよく言ったものですが、海に潜り始めるレベルに至るのはいつ頃なのだろう……と遠い目をしています。

 ギターを始めて、FenderとかGibsonのオンラインショップを頻繁に眺める癖がついてしまいました。もちろん買いません*1。買えません。お金をください。

 低賃金の今の塾バイトを愚痴ってたら親戚の一人に個別指導を勧められました。何かいい働き口が見つかれば今にでも移りたいと思いますが、募集要項に面接とかが書かれてると面倒だなあと感じざるを得ません。というか考えれば考えるほど今切実に金が欲しいわけでもない気がしてきます。

 何か大きめの買い物をするとき、買い物をしたことの満足感が十分すぎて買ったものを使わないことが結構よくあります。特に本とかが顕著で、買って満足して積んじゃうんですよね。どうにかしたいんですけど。で、今ギターが欲しいのも、きっとこれと同列で、大金を積んで買ったのに、それに満足してギターを弾かなくなってしまうのではないかと疑っています。そう考えると、今ギターが楽しい間は、かえってお金がないことが好都合なのではないかと感じ始めました。

 今回はこの辺で。



*1:こういう行為って名前ついてないんですかね、ウィンドウを見ているわけじゃないからディスプレイショッピングとか?